素数ゼミ (Periodical cicadas)

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暑中お見舞い申し上げます。200px-Magicicada_fg07.jpg
翻訳ACNの櫻井です。

ここ東京では連日猛暑日が続いています。昨日まで1875年の統計開始以来
最長となる6日連続の猛暑日を記録したとのこと。
すなわち日本では史上初の記録、果たして5年後に
この時期に開催される東京オリンピック2020は大丈夫なのでしょうかと、
心配になります。1964年の前回同様に10月ごろの方が良いのでは?

さて、その暑さを増幅させるかのように、アブラゼミ、ミンミンゼミが、
わが世の春とばかりに夏を満喫しています。これらの日本にいるセミは、
地中にいる幼虫の期間が、ほぼ7年前後で、毎年発生します。

ところがアメリカのあるセミは、17年毎、13年毎に、
ごく限られた地域で大量に発生し、それ以外の年は発生しないという
不思議な特徴を持っているものが存在しています。

その発生の年数が13と17でそれぞれ素数なので、
「素数ゼミ」などとも呼ばれています。

なんと数百メートル四方に、30万匹ものセミが大量発生します。
17年周期の17年ゼミが3種、13年周期の13年ゼミが4種いて、
かつ17年ゼミと13年ゼミが共に生息する地方はほとんどないそうです。

セミの仲間は世界中に分布していますが、
この周期ゼミという現象が確認できるのは、
世界の中でも北アメリカのみだそうです。

セミのとまっている木は、まるで「セミの木」です。興味のある方は、
GoogleやYouTubeで「素数ゼミ」と検索すると画像や映像が見られます。
ただし、虫嫌いな人は閲覧注意です。

もともとこの素数ゼミの先祖も毎年発生する普通のセミでしたが、
それがどうしてこの不思議な特徴を持った素数ゼミとなったのか。

諸説ありますが、なんと13と17の最小公倍数にその秘密があるそうです。
13と17の最小公倍数は素数同士を掛け合わせた221になります。

13年ゼミと17年ゼミが同時発生するのは、221年に一度、したがって、
この二つのセミの種類が交雑、混ざり合う可能性は極めて低くなります。

もちろん14年ゼミ、15年ゼミ、16年ゼミもいましたが、長い年月の間に、
同時発生する年が重なり、交雑によって、どんどんアイデンティティがなくなって、
13年ゼミと、17年ゼミだけが、お互いほかのセミ、邪魔者がなく、同一集団の中で、
種を保存していくチャンスを得たのだと考えられているようです。

これは素数が最小公倍数を非常に大きくする性質を持っているからで、
生物のなかにも、数学的な数字の不思議が見出せるとは面白いですね。
このセミの学名は、Magicicada というそうです。まさにマジックですね。

ちょっと暑さを忘れましたでしょうか。
熱中症(heat stroke)には十分ご注意ください。
では、また。

(櫻井)

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このページは、翻訳のACN スタッフブログが2015年8月 6日 14:48に書いたブログ記事です。

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